11/7(月)に発生した表示単位の日本語化は、単位表記で今まで英語表記であったがゆえに、急に仕様が変わったので驚いた方も多いのではと思います。今回はPower BIで現在も直っていない翻訳ミス等について簡潔にまとめてみました。
なお、私はPower BI製品チームの一員ですので、このような翻訳ミスやバグらしき動作が今後発生するようであればTwitterからご一報ください。
Eiki Sui (@marshal_dabao) / Twitter
翻訳ミス等のまとめ
今回の記事はあまり面白くない内容になってしまうのですが、Power BI MVPのKagataさんの協力のもと、様々な問題について共有頂きました。こちらで紹介する翻訳ミスについては全てQC(Quality Control)チームへ報告済ですが、仕様変更を行う製品チームも優先順位がありますので、喫緊性の高いもの以外、直ぐにFixされるとは限らず、時間を要することが予想されます。Power BIをより使いやすくするため、ここは我慢したいところです。
1. カスタムテーマのフォントサイズ変更不可
こちらはカスタムテーマが登場してから直っていなかったバグらしき動きですが、下図のように、日本語環境ではフォントサイズを選ぶことができない状態となっています。再現手順は
Power BI Desktop > 表示タブ > テーマ > 現在のテーマのカスタマイズ > テキスト
という流れですが、テキストタブに限らず、全てのタブにある「フォント サイズ」を選択することができない状態となります。
不思議なことに、他言語(下図は簡体字中国語)ではなぜか変更できるので、不思議な現象です。
2. 「列で並び替え」の自動翻訳ミス
前回の記事でも「列で並び替え」という記事を書きましたが、Power BIで分析軸として使う列(①)を選択し、「②列で並べ替え」(①とは異なる列で表示順番を並べ替え)をすることが多くありますが、英語で列が存在していた場合、その英語の列名が消えてしまい、なぜか勝手に日本語に翻訳された状態で選択させられるようになります。以下、日本語を例に記載。
列が多いテーブルの場合、勝手に翻訳された列を探すだけでも時間が掛かってしまいます。
以下自動翻訳された対応表となります。
- Sort => 並び替え
- No => いいえ
- Yes => はい
- Home => ホーム
- Column => 列
- Data => データ
- Date => 日付
- Group => グループ
- List => 一覧
- Max =>最大
- Min => 最小
- Percentage => #,0.##%(※英語環境でも、Percentage列は#,0.##%という表記に)
- Text => テキスト
- Value => 値
このうち、ユニークだったのが、Percentageの場合、英語環境でも#,0.##%という書式設定状態で表示されてしまうことです。
また、最初の「フォントサイズ選択不可」とは異なり、中国語(簡体字・繁体字)の両方で同じ現象を確認できており、こちらはもしかすると仕様扱いになってしまう?可能性もあるかもしれません。とはいえ、設定した言語環境によって、列名が勝手に変わるのは非常によろしくないので、この自動翻訳的な動作はなんとしても直してもらうよう、エンジニアチームにお願いをしていきます。
中国語(簡体字)
中国語(繁体字)
3. キャンバスの設定の誤訳
Power BI Desktopの白い領域をキャンバスと言いますが、このキャンバスのサイズを「視覚化 > ページの書式設定 > キャンバスの設定」から設定できます。ここで日本語環境の場合、「文字」という選択項目が出現しますが、英語環境で見るとLetter(サイズ)となっていますので、正しくは「レター」という表記にすべきです。細かいですが、混乱を避けるために重要な翻訳となっています。
4. フィールド パラメーターの「列で並び替え」用の自動生成された列の誤訳
フィールド パラメーターを作ると、自動的に「列で並び替え」用の列が追加されます。下図の例では、パラメタというテーブル名+注文⇒「パラメタ 注文」という列が自動生成されますが、英語環境では「パラメタ Order」という名前になりますので、間違って「順序」を「注文」に翻訳してしまったことになります。従って、日本語で正しくは「パラメタ 順序」という翻訳になるべきです。
このOrder誤訳を直す”注文”をしていきたいところですね。
5. エラーメッセージのエラー
微妙に分かりにくいですが、こんなご愛敬的なタイポミスもあったりします。
6. メジャーのホームテーブルの日本語への翻訳
2番目の「列で並び替え」の翻訳ミスと同じですが、メジャーのホームテーブルも勝手に翻訳されてしまうようです。
7. 同じ意味のボタン?
PowerPointと比較すれば一目瞭然な翻訳ミスです。なお、中国語等の他言語は正しく翻訳されているようです。
このような翻訳ミスの修正についてFixされたものはこちらの記事にて順序更新していきますので、これらに悩まされている方は定期的に覗いてみると、良い結果が待っているかもしれまん。短めですが、今回は以上となります。