テクテク日記

テクテク=テクノロジー&一歩ずつ(テクテク)

インポート/DirectQueryからDirect Lakeへのマイグレーション

Direct LakeはFabricアイテムであるLakehouseWarehouseを活用しますが、データがDelta Parquet形式*1となります。Power BIサービスに発行されたセマンティックモデルインポートモードであることが多いですが、今回はこのインポートモードやDirectQueryモードのセマンティックモデルをDirect Lakeへ移行(マイグレーション)するやり方を紹介します。

なお、今回の方法は前回のOneLake Integrationとは異なり、ショートカットを作るのではなく、Dataflow Gen2を使用してDelta Parquetファイルを作成していく方法です。この方法により、リレーションシップやDAXメジャー、セマンティックモデルに関する各種の定義済みプロパティのほぼすべてを復元することが可能です。

*1:Delta Parquetファイルは、Apache Parquetフォーマットを基盤としたDelta Lakeのファイル形式です。Delta Lakeは、データのバージョニング、トランザクション管理、ACIDトランザクションのサポートなどの機能を提供するデータレイクテクノロジーです。Delta Parquetファイルは、これらの機能を利用して、高速で拡張性のあるデータレイクを構築することができます。Parquetフォーマットは、列指向のデータストレージ形式であり、高い圧縮率と効率的なデータ処理を実現します。Delta Parquetファイルは、このParquetフォーマットにデータレイクの追加機能を提供し、大規模なデータセットの管理や分析を容易にします。

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セマンティックモデルのOneLake統合

既に公式ドキュメントに記載されている方法はありますが、その説明がやや分かりにくいため、よりわかりやすく説明してみました。ただし、注意点や留意点については公式ドキュメントで十分に記載されているため、ここでは主にコンセプトと実現方法に焦点を当てて説明していきます。今回の記事の対象者ですが、Fabric LakehouseでPower BI Direct Lakeを使いたい人向けとなります。

learn.microsoft.com

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即効性重視: Power BIのベストプラクティス②

前回と少し重複する箇所があるかもしれませんが、今回はさらに具体例を交えながらモデリングのベストプラクティスについて探っていきたいと考えています(一部は重要な補足も含まれています)。

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即効性重視: Power BIのベストプラクティス

Power BIを使用する際の”ベストプラクティスを教えて欲しい”というリクエストは非常に多く聞かれます。ベストプラクティスはその人の経験、知識量によって対象となるコンテンツが異なってきますが、今回のPower BIを利用し始めたばかりの人でも即効性の高いものをご紹介したいと思います。

下記Power BIレポートはその全てを詰め込んだものですが、必要に応じてブックマークしておくと良いでしょう。

https://aka.ms/pbibest(別ウィンドウが立ち上がる)
※表示されない場合は、ブラウザを一度更新してみてください

ここで注目すべき重要な点は以下のとおりです。

  • Power BIに関するすべてのベストプラクティスを網羅したものではない
  • Power BIは非常に広範であり、今回紹介した内容は、主にモデリングおよびレポートの作成に焦点を当てたもので、主にユーザーやBIアナリスト向けの情報
  • より包括的に知識を得るためには、Power BIのガイダンスを追加参照することを推奨

実は、上記のレポートだけをご覧いただくだけで、今回の記事は終了となりますが、いくつか追加で説明するとより良い理解が得られるポイントがありますので、それらについても今回の記事でお伝えしたいと考えています。

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パフォーマンスアナライザー(Performance Analyzer)②

前回はパフォーマンスアナライザーの概要及びユースケースについて解説しましたが、今回は「ビジュアルを更新します」をクリックした後に出現する「その他」について考察してみたいと思います。

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パフォーマンスアナライザー(Performance Analyzer)①

Power BIについて話す際、最終的に取り上げられるテーマは必ず「パフォーマンス」です。レポートの表示パフォーマンス、それに影響を与えるクエリパフォーマンス、また、データをPower BIセマンティックモデルに複製する際のパフォーマンスなど、さまざまなパフォーマンスに関連するトピックがあります。今回はPower BIにはパフォーマンスをトラッキングする機能である「パフォーマンスアナライザー」について詳しく解説したいと思います。

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Jeffrey WangによるDAXクエリのベストプラクティス

今回は、DAXの生みの親であるJeffrey Wangさんが提唱するDAXに関するベストプラクティスについて、紹介したいと思います。YouTubeの内容をまとめたものですが、かなり参考になると思います。

www.youtube.com

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テクテク日記のブログ解析

テクテク日記は2020年4月から執筆を始め、今回の記事で記念すべき計150記事に達しました。執筆から3年9か月が経過し、昨年と今年はともに50記事以上を執筆しました(週平均1つのペース)。今年の4月以降、Google Analyticsでアクセス情報を取得し始めましたので、この10ヶ月間で最も多く閲覧された記事について、以下で紹介したいと考えています。

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DAX Query View (DQV)のいろいろ④

前回はDQVに関するTips(主にデバッグ関連)についてお伝えしました。DQVはDAXを扱うことになるため、DAXクエリを解釈する知識が必要です。そのため、初めはハードルが高く感じられるかもしれませんが、Power BIで洗練されたビジネスロジックを含むレポートを作成する際には不可欠なスキルです。

DQVは今後、Copilotの導入が期待されていますので、それまでに基礎知識をしっかり固めつつ、DAXの書き方に慣れていくことが重要です。

youtu.be

注: 動画で紹介されているDQVにおけるCopilot機能やビジュアルを右クリックしてデータポイントのDAXクエリを表示させる機能は、2023年12月時点ではまだ提供されていません。

今回はDEFINEステートメントとクエリスコープと言われるものについて解説をしていきたいと思います。なお、記事の中で「モデル」と表現することがありますが、特に言及がない限り、「セマンティックモデル」と同義になります。

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DAX Query View (DQV)のいろいろ③

前回はDQVの特徴や現在の制限事項について紹介しました。今回は、より詳細な部分や実践的なTipsに焦点を当てて、DAX Query View(以下、「DQV」)で実現可能なことについて探求してみたいと考えています。

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