BI関連の話いろいろ

このブログはMSテクノロジーを中心に紹介していくのですが、たまに普通の日記も書いていきます。とはいえ、データ及びBI関連の話ですが、今回は主にBI活用の現状や学ぶ環境等について話をしていきます。かなりの部分で自分自身のアナリストとしての経験が入っています。

BI活用の現状

新型コロナにより、テクノロジーを活用できなければ生き残っていけないことが分かってきました。とはいえ、実際のところ人間はすぐに変われないし、結局その人が変わるきっかけとなるのはその人が置かれた境遇、やっている業務内容、自分自身の成長することへのモチベーション及びそにれ紐づくインセンティブ等、多くのことが絡んでいます。

会社も同じですぐには変われません。優れた経営者であれば外部コンサル等を頼りに、自社が成長するための仕組み作り(例: IT化及びそのための社員教育、ITインフラへの投資、自社の問題点を意識してビジネスを転換していく、等)を行うが、人間は基本的に余程のことがない限り、自分の心地よいゾーンから脱却しにくい生き物なので、会社が変わるためには社員が変わる必要があります。

自社のビジネスが現在主流のサブスクモデル*1によって、リカーニング収益*2(あるいは不動産等のような不労所得等)を生み出せない限り、ヒトとカネをどのように使っていくかが重要となります。なかでも、リカーニングモデルは顧客がサービスや製品を使い始めてからが勝負となるため、解約率(Churn Rate)や顧客満足度の最大化等が最重要となります。そういう意味では、リカーニング収益を得るためのサブスクモデルも結局のところはヒトが重要であることは間違いありません。

現在のテクノロジーは多岐にわたっており、一括りにはできないが、本ブログのテーマであるBI(Business Intelligence)に絞って話をすれば、何社ものBI導入に携わってきた私個人の経験からすると、以下のことが言えます。

自分たちが思っている以上に、自社の数字が分かっていない

もちろん、金融機関に頼っている企業であれば必ず決算数値を作成する必要がありますが、経営者が本当に知りたいのはそれ以外に、まずはWhat(何が)、How(どのように)、Why(なぜ)といったことであり、これを的確かつタイムリーに各担当者、もしくは経営者自身が分析レポートを見て判断することがニーズとして高い。また、経営者に限らず、経営に携わる経営企画や営業部門、仕入担当、マーケティング担当等、全ての部署がそれぞれの質問に対してタイムリーな回答を期待しているのです。

質問されたことに対してすぐに答えられなくても良いが、その回答を素早く導き出せる環境(ツールやインフラ)を整えておくことは大事である

これは私の考えですが、この回答できる環境を構築することこそ、BI導入になるのです。結局のところ、ビジネスを営む以上、全てが数字に絡むことであり、数字を人間が理解できる形に変換するために仕組み作りが大事なのです。

学ぶ環境の重要性

BI(Business Intelligence)という概念が生まれたのは海外であり、現在使用している分析ツールの殆どが海外発であることから、日本において英語が苦手な人にとって、このようなツールに触れること、その使い方を学ぶハードルはそれ相応に高い。

これがテクノロジーを学ぶことを難しくしている原因の1つですが、現在殆どの最新テクノロジーが英語をベースとしていることもこれに拍車を掛けています。日本全体のIT化が遅れている原因の1つではありますが、実際にこの話をするとシステム屋さんが保守業務にばかり時間を費やしており、最新のテクノロジーを学ぶ時間がないとか、このようなレガシーシステムによる“テクノロジー負債”が日本全体に大きな損失をもたらすといったトピックに入っていくので、ここでは割愛をします。

一方で、こうしたことは自分の置かれた環境や会社の規模、自身の担当業務に左右されることも大きく、例えば外資系企業で働いている人であれば、日頃常に英語に接している可能性が高いことから知らぬ間にそのような情報(スキル)が入ってきやすいかもしれません。

また、財務等を担当している人であれば、毎日数字と”にらめっこ”を繰り返すことになるので、自然と自分の業務を自動化したくなります。実質、私もそのうちの一人で、昔財務をやっていたのですが、毎週金曜日の15時以降しかデータが届かない業務があり、それを受け取ってからデータ整備・レポートの作成を行うと最低でも数時間は必要であり、確実に残業に突入してしまうことになっていました。そこで、そのようなことにならないよう、自動化を実現するため、独学でExcelのマクロを勉強し、業務時間を20分程度に短縮させることに成功しました。ちなみに、当時は2007年のことでしたので、まだPower Queryは登場しておらず、マクロを作れるかどうかだけが頼りでした。今ならば間違いなくマクロではなく、Power Queryによる自動化で一瞬で終わっていたと思います。
※このブログではマクロについて紹介するつもりはありませんが、理由はPower Queryが使えれば、マクロは殆ど必要がないからです。マクロが好きで使っていたという人であれば、Power Queryはすんなり受け入れられることは間違いありません

評価とインセンティブ

このように、英語ができる人はかなり有利であることが言えますが、海外企業=先進的とは限らないことも事実です。重要なのは

さすが〇〇企業!ではなく、さすが〇〇企業の〇〇さん!

と言わることを目指すべきであり、その〇〇さんが自分である場合、顧客に直接そのような有難いフィードバックをもらうと、自信がつくとともに、自ずと次へ進むためのモチベーションに繋がるのです。人間には承認欲がありますので、顧客からの評価とそれに伴うインセンティブが正しく機能していれば”更に頑張ろう”となるわけです。

一方、顧客からの評価ではなく、社内評価という話になると誰しもが考えるのが、自分が適切に評価されているかどうかになると思います。BIはテクノロジーインテンシブな領域になるため、上司がテクノロジーに疎い場合、リバースエンジニアリング(逆に上司をコーチングこと)も手です。ただ、それでも自分のやっていることを全く理解できない上司である場合、

最終評価は基本的にプロセスではなく、結果のみになる

と考えたほうが良いかと思います。私からすると、そのような上司はもはや上司ではなく、常識的に考えてその人が評価すべきではない、むしろ逆にこちらからレポートラインを外れてほしいとその人のボスにエスカレーションをしても良いと思います。そのような要求が通らない場合、自分自身のスキルセットに自信があれば、そのスキルを活用できる他の企業で活躍することも考えるべきです。結局のところ、

自分のやった案件の大変さは、やった本人にしかわからない

のです。

最後に

BI関連について簡単に話をしましたが、最後にBIを勉強する際に役立つTipsをいくつか紹介しておきます。人それぞれだと思いますが、参考になることも多いのではないかと思います。

  • テクノロジーを活用するためにはツールが使えなければ話にならない
  • ツールを活用する際には覚悟が必要。リソースへの投資(物質的投資・人的時間等)が必要であり、痛みが伴う
  • その痛みとは、自分の現在の仕事以外に学ぶ時間を確保することで、自分のコンフォートゾーンからの脱却を意味する
  • BIツールを活用していくと、気づかないうちに常にデータの構造を考慮しながら進めていくことになる。そのため、副次的な効果として、物事に対する考え方がロジカルに変わっていく
  • 自分が師と認める人を探す(サイレントストーカーになっても良い)
  • 自分の業務に直結するよう、学習していく。経験上、これが最もストレッチがかかってコンフォートゾーンから抜け出しやすく、効果が期待できる
  • 自分一人だと成長速度や知識の吸収量に限界があるので、できれば周りに同じ思想を持つ仲間を見つける
  • 有料であっても、自分の師がやっているコンテンツであれば、積極的に投資する
  • 多くのことを学んで"引き出し"を増やすのは良いが、中でも常にベストプラクティスを追うこと
  • 自分の中のベストプラクティスを常に洗い替えしていく精神を持つ=他の人のソリューションがベターであれば、迷うことなくそっちを採用する
  • 粘り強く、継続すること

*1:NetflixMicrosoft等、データを収集しつつ顧客満足度を高めるための改善を行っていき、毎月少額の課金で顧客基盤を広げていくビジネスモデル

*2:循環していく収益。サブスクモデルによって継続的に生まれる収益