テクテク日記は2020年4月から執筆を始め、今回の記事で記念すべき計150記事に達しました。執筆から3年9か月が経過し、昨年と今年はともに50記事以上を執筆しました(週平均1つのペース)。今年の4月以降、Google Analyticsでアクセス情報を取得し始めましたので、この10ヶ月間で最も多く閲覧された記事について、以下で紹介したいと考えています。
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ブログに対する想い
テクテク日記の名前の由来は、「テク(ノロジー)を」、「テク(テク)=一歩ずつ」というコンセプトをベースにしています。このブログは、Power BI関連のテクノロジーに焦点を当てた技術ブログです。日本ではテクノロジー系のブログとして、Qittaが最も有名だと思いますが、自分にとっては単純に「はてなブログ」の使い勝手が良かったため、Qittaではなくこちらを選びました。
「ブログ論」ではないのですが、以下はブログを今日まで定期的に続けてきたモチベーションについての考えです。
- 目的: 自分の利用のため
- 自身の参考にするため
- 質問への回答用テンプレートとして活用 = 自己の時間節約
- 自己の経歴書のような役割
- ブログのブランド価値(テクテクとは関連しないが…)
- 人気ブログはアフィリエイトで収益化も可能ですが、本当に素晴らしい場合は収益化コンテンツへの導線として使える
- 時にはファーストパーティ(例えば、Microsoft)よりも情報発信力がある(例: SQLBI)
- 公式ブログ vs 公式ドキュメンテーション
- 公式ブログ: 最新情報を迅速にアップデート
- 公式ドキュメント: より体系的に要約され、Microsoftと専属契約を結んでいる人々(多くの場合MVP)による執筆案&レビューが行われる
- 執筆のインパクト
- 日本語・英語を問わず、多くの人々に有益な情報を提供できる(スケール効果)
- 動画よりもコンテンツを検索しやすい
- ブログは個人の実体験に基づいており、自分が知らない実践的な知識を学べる
SQLBIのAlberto氏によると、1つのブログ記事を作成するのに1ヵ月かかる場合もあるといいます。私もこれまで多くのコンテンツを書いてきましたが、手抜きしたものは一つもありません。というのも、編集がシンプルなものであっても、アイデアの構築から数えると最低でも2時間は掛かっているからです。
アクセス数トップの記事
150本もの記事を執筆してきましたが、「はてなブログ」だけで読者にとってどの記事が人気なのかを把握するのは実際には難しいものです。そこで、2023年の4月半ばからGoogle Analytics(GA4)を活用してさまざまな情報を収集してきました。今回はこの過去10ヵ月間のデータに基づいた人気ランキングをご紹介します。
なお、ランキングの基準はユーザーのアクセス数をベースとしました。記事を比較するものではないのですが、GA4を設置した後の人気記事へのアクセス数が多くなっています。とは言え、アクセスランキングについては私が想定した結果と大きく異なっていました。下図はGA4のダッシュボードサマリーから取得してきた情報となります。
予想外のランキングになっていることに驚きました。2位のMicrosoft Fabricについては、ある程度予測していましたが、アクセス数上位のトピックが「SharePoint」や「データ型」、そして「エラー対処」というのは予想外でした。
「Microsoft Fabricの登場」については、23年5月のMicrosoft Buildに合わせて関連した記事を執筆したことが、アクセス数が急速に増加したことが原因です。
一方で、下図のように「SharePointのフォルダ構造(親子階層)を可視化する」という記事を7月に執筆しましたが、8月に入ってからなぜかアクセス数が増加しているのは興味深いです。
個人的に嬉しかったのは、下図の「Power BIで月次分析...」というトピックが継続的に需要があるということでした。Power BIを使用した場合、多くの場合、日次ではなく月次での分析が頻繁に行われると予想していました。私は以前、財務や在庫の分析を行っていた経験があり、そのため月次ベースのデータをPower BIで分析するニーズが多いと考えていました。
トラフィックについてはTwitterからの流入が多いと考えていましたが、実際にはOrganic Searchによる比率が大きくなっています。
- Organic Search: オーガニック検索からの訪問
- Direct: ブックマークなどの保存済みのリンクからの訪問や、URLの直接入力による訪問
- Referral: 「Organic Search」「Organic Social」に分類されない他サイトからの訪問
- Organic Social: ソーシャルメディアの広告以外のリンクからの訪問
- Unassigned: 割り当てなし
- Email: Eメールのリンクからの訪問
Organic SearchはGoogleを使った検索が圧倒的に多いですが、やはりネット上で情報収集をしてたどり着いた先がこのブログだったということでしょうか。Power BIで悩んでいる方々が、実際にこのようなテーマに関する情報を求めていることが分かりました。
国別のデータを見ると、Japanが全体の97%を占めていることが分かりました。日本語で執筆しているため、このような結果になるのは当然かもしれません。日本以外からのアクセスもありますが、おそらくTwitterで繋がっている海外の人からのアクセスであったり、海外にいる会社の同僚からのアクセスだと推測されます。
最後に日本国内の地域別アクセスは以下の通りです。なぜか大阪からのアクセスが多いようですが、理由は何となく分かります。
Power BIで可視化
最後に、「テクテク日記」の各種アクセス情報をPower BIで可視化してみました。GA4のデータベースに蓄積されたデータを、Power BI Desktopの「Google アナリティクス」コネクタに接続するだけの簡単な作業となります。
- データを取得
- 2.0 (ベース)を選択
- 指標(Power BIでいうメジャー)と切り口(ディメンション)を選択
指標だけを選んでもNGで、最低限1つのディメンションと1つの指標が必要 - プレビュー画面で最終的に必要なディメンションと指標を確認
- データモデリング
dBlogテーブルは2023年12月時点までの全ての記事をディメンション化したもので、dCalendarはBravo for Power BIを使用して作成
各記事へのアクセス
テクテク日記はいくつかの分類に分けて書いています。
- Micrsoft Fabric
- DAX / Data Model
- Power Query
- 分析
- 可視化
- その他(長編ブログ等)
2023年12月現在、アクセス数の多い順番は以下の通りです。記事の数が多ければアクセス数(Total Active Users)も多いだろうと思っていましたが、難解な領域(DAX / データモデルや分析)よりも、日本国内でもかなり浸透してきたPower Queryや可視化、Fabricなどへの需要が高いようです(Fabricについては、2023年5月に特需があったため、現時点では判断が難しいですが・・・)。
分類別に執筆した記事をまとめたPower BIレポートの埋め込みを、以下に再度表示しておきます。ここから、分類別に絞り込んだり、タイトルで部分的に検索したりすることで、特定の記事を見つけることができるかもしれません。
お勧め記事
最後に、個人的にお勧めしたい記事をいくつか紹介しておきます。
シリーズ編
「テクテク」という名前の通り、一回で記事を完結させることが難しい場合があります。そのため、複数回に分けて内容を紹介することがあります。Power Queryに関連する情報を探す場合、検索ウィンドウで「Power Queryの基礎」と入力すると、関連情報が表示されます。また、タイトルに①などの数字が含まれる記事もシリーズものですので、”じっくりコトコト”(死語)いろいろと情報を入手できると思います。
長編執筆
毎年クリスマス前に書いている長編シリーズ(Power BI Advent Calendarへの🔗投稿)ですが、全て「その他」に含まれています。検索キーワードはダブルクオーテーション内のものとなります。
- "外部企業向け"(2021年)
- "挫折と栄光"(2022年)
- "ヒアリング"(2023年)
いずれも中身は非常に長いですが、BIに本気の人向けの内容となっています。
分析編
このシリーズは、MicrosoftのPower BIを意識したSaaS型ビジネスを対象に、サンプルデータの構築(Power Query)、モデリング(リレーションシップ + 指標構築)、そして可視化までを包括しています。このシリーズは「分析」というスライサーをクリックするか、検索ボックスに"SaaS分析"と入力することで記事を抽出できます。
DAXメジャーはかなり高度なため、万人には難しいかもしれませんが、私自身の一番のお気に入りのシリーズです。ここでは、KPIの構築にDAXをフル活用しますが、複雑なDAXをシンプルなものに書き換えるためのモデリングの工夫など、DAXに苦戦している方にとって有益な参考になるはずです。
コンテンツ自体はアナリスト向けですが、Power BIで洗練されたDAXメジャーを構築したい方には、この分析シリーズを最後まで完走することを強くお勧めします。執筆内容をもう一度「最初から書き直して」と言われた場合、おそらく再現できないほど詳細になっています。
最後に
ブログを執筆するのはかなり根気と時間が必要なことです。好きでなければ恐らく続かないでしょうし、やるからにはしっかり責任を持ってやっていきたい、そういう気持ちでブログを書いています。
- 一切手抜きをしない
- 必ず継続する(年間50本を目指して)
- 初心者にも分かりやすく一歩ずつ
これらを基本姿勢とし、来年もブログ執筆を続けていくつもりです。