テクテク日記

テクテク=テクノロジー&一歩ずつ(テクテク)

ChatGPTによるPower BI関連Q&A②

前回に続き、ChatGPTによるQ&Aその②です。今回は少し業界や競合他社との比較等について質問してみたいと思います。改めて、前回でも述べたルールについて記述しておきます。

  1. 全て初回回答のみ(ChatGPTは同じ質問をしても異なる回答が返ってくる)
  2. 編集は一切せず、回答をそのまま掲載
  3. ”確からしい嘘の回答”の場合も(その場合、私が追記を行う)
  4. 回答に対して、たまに図説を載せている
  5. 各回答結果に対して、最後に私の感想を入れる

6. Power BIを選ぶユーザーとTableauを選ぶユーザーの選択の違いは何でしょうか?

Power BIとTableauは両方とも優れたビジネスインテリジェンスツールであり、どちらを選択するかは多くの要因によって異なります。ただし、Power BIを選ぶユーザーとTableauを選ぶユーザーの選択には一般的に次のような違いがあります。

  1. 価格:
    Power BIはTableauに比べて比較的低価格で提供されています。特に企業全体で使用する場合、Power BIはよりコスト効率が高い場合があります。
  2. マイクロソフト製品への統合:
    Power BIはマイクロソフトの製品であり、Office 365などの他のマイクロソフト製品との統合が簡単に行えます。Tableauは独自の製品であり、統合には時間とコストがかかる場合があります。
  3. データソースのサポート:
    両方のツールはさまざまなデータソースをサポートしていますが、Tableauはより広範囲なデータソースをサポートしているとされています。
  4. ビジュアル化の柔軟性:
    Tableauは、Power BIに比べてビジュアル化に対する柔軟性が高いとされています。Tableauでは、データソースとビジュアル化の関係をより細かく制御することができます。
  5. ユーザビリティ
    Power BIは、Tableauに比べてより使いやすいとされています。Power BIは、Excelなどのマイクロソフト製品の操作方法に似ているため、親しみやすく、使いやすいと感じるユーザーが多いようです。

これらは一般的な違いであり、個々のユーザーのニーズや要件によっては、Power BIが最適な選択肢である場合もあれば、Tableauが最適な選択肢である場合もあります。

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BIツールを選択する際の永遠の課題の1つですが、基本的な考慮点としては上述した項目から判断すれば良いと思います。ただし、3番目の「データソースのサポート」に関する部分は、かなり古い情報に依存している可能性があるため、この点については信頼性が低いかもしれません。「ビジュアルの柔軟性」については、その通りかもしれませんが、Power BIにはカスタムビジュアルが豊富に用意されており、通常のコアビジュアル以外のニーズにも対応できるでしょう。

ユーザビリティ」に関しては、慣れも影響する要素ですので、一概に判断するのは難しいですが、複数のビジュアルを配置することで、モデリング機能やクロスフィルター機能が連動して効果を発揮する点において、Power BIの方が使い勝手が良いと言えるかもしれません。

最後に、個人的な感想ですが、Power BIとTableauの違いは、過去にExcelを頻繁に使用してきたかどうかにも大きく影響すると思います。Excelの熟練ユーザーは、Excel Power Pivotを使用し、またはそのままPower BIに移行することが容易な可能性が高いでしょう。

最終的に、Power PivotであろうがPower BIであろうが、基本的なモデリングスキルの習得は必須ですが、スタースキーマの概念を基本に考え進めることで、DAXメジャーもシンプルなものが多くなります。

7. Gartner社のMagic Quadrant for Analytics and Business Intelligence Platformにおいて、Power BIに関する記述を要約してください

Power BIは、多くの企業が採用している統合クラウドBIツールであり、ユーザーがデータを容易に可視化し、理解し、共有することができるように設計されています。Microsoft Power Platformの一部であるPower BIは、ユーザーフレンドリーなインターフェース、多様なデータ接続、高度な機能、エコシステム、競争力のある価格を提供しています。

Power BIは、Gartner社によると、ビジネスユーザーが自己サービスBIを行うための広範な機能を提供すると同時に、エンタープライズクラスのデータセキュリティと管理機能を備えています。また、Power BIは、低コストで利用できるため、小規模な企業から大規模なエンタープライズまで幅広い顧客に向けたビジネスインテリジェンスソリューションを提供しています。

Gartner社は、Power BIをビジョンと実行力の両面でリーダーと評価し、ビジネスユーザーの自己サービスビジネスインテリジェンスの分野で最も優れたプラットフォームの1つであるとしています。

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2023年時点のMagic Quadrant(俗にMQ)は、以下の通りで、Microsoftは16年連続で業界リーダーのポジションを獲得しています。横軸が「ビジョンの完成度」、縦軸が「実行力」となっております。今年面白かったのは、一番左下のニッチプレイヤーというゾーンから多くのベンダーが抜け出し、右下のビジョナリーゾーンに入ってきたことです。

一方、右上のリーダーゾーンでは、Microsoft、Tableau、Qlikの3社は複数年に渡って不動の地位を築き上げています。ただし、MicrosoftについてはまだFabricが加味されていないため、2024年の発表が楽しみです。Fabricのようなカバー領域が全てを網羅するサービスとなると、他のベンダーも含めて比較可能かどうかの判断が求められます。次回、Gartner社がどのように判断するかについても興味深いところです。

Magic Quadrant for Analytics and BI platforms depicting several different vendors in various quadrants (Challengers, Niche Players, Visionaries, and Leaders). Microsoft is placed in the “leader” quadrant.

8. 日本におけるPower BIの導入が他国と比べて遅れている傾向があります。理由は何が考えられますか?

日本におけるPower BIの導入が他国と比べて遅れている理由としては、次のような要因が考えられます。

  • 伝統的なBIツールの利用が根付いている:日本企業では、長年にわたって伝統的なBIツールが利用されてきました。そのため、Power BIのような比較的新しいツールに対する認知度が低く、導入に抵抗があるという現状があります。
  • データ管理の文化が浸透していない:データ活用の文化が浸透していない企業が多いことも、Power BIの導入が遅れている理由の1つです。データを管理し、分析するための体制やノウハウが不足している企業は、Power BIを使ってデータを活用することについて十分に理解していない可能性があります。
  • クラウドサービスへの懸念:日本企業においては、セキュリティやプライバシーに対する懸念があるため、クラウドサービスの利用に抵抗がある場合があります。Power BIはクラウドベースのサービスであるため、このような懸念が導入を遅らせる原因となっている可能性があります。
  • 認知度の不足:Power BIはMicrosoftの製品であり、ExcelやOffice 365との連携が容易であるという利点があります。しかし、Power BIについての情報や普及活動が不足しているため、導入についての理解度が不十分である場合があることが挙げられます。

これらの要因により、日本におけるPower BIの導入が遅れていると考えられます。ただし、近年はデータ活用に対する需要が高まり、Power BIの導入についての関心も高まってきているため、今後は導入が進む可能性があります。

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大まか、これらの理由で間違いないと考えます。「クラウドサービスへの懸念」については業種によりますが、昔に比べてかなり緩和されていると思います。理由の1つにMicrosoft 365(クラウドサービス)が挙げられると思いますが、Microsoftが販売する製品の全てにセキュリティが必ず付随してきますし、業界ではクラウドを活用していくのが当たり前という世界になってきたというのも大きいと思います。

個人的な意見として、以下のような要因も考えられると考えます。

  • 言語の問題
    • 日本や韓国等で PBI レポートを作成する場合、英語ではなく現地の言語を主に使用することが殆ど
    • 日本語や他の言語では、Fabricのアイデアからのフィードバックを見つけることができない。そのため、日本のPBIユーザーが思うようにフィードバックを提供することが難しくなっている
    • 言語の問題から、日本は英語よりも日本語でPBIのコンテンツを検索する傾向がある。しかし、日本語に比べ、本当に有益なコンテンツは英語のほうが圧倒的に多い
  • Power BIは日本企業の海外法人のほうがより活用している
    • 複数の大企業で日本よりも海外法人のほうでPower BIの活用が盛んであることが判明している
    • これらの海外法人が国内法人へスキルトランスファーができると、一気に競争優位が上昇しますが、これもやはり言語の問題が存在するため、簡単にはいかないことが多い
  • 他社事例を参考し、自社で展開する
    • 日本企業は同業他社の事例に強い関心を示す傾向があるという
    • 他社がPower BIを積極的に導入し始めれば、他社も追随する風習を作りやすい
  • 公式ドキュメントが(時に)理解しにくい
    • Power BIのドキュメントは、機械翻訳や微妙なニュアンスの違いにより、稀に不明瞭で理解が困難になる場合がある
    • ドキュメントを執筆される方はその道のプロ、かつ、解説のプロでもあるわけですが、一般的に触れないコンテンツ(例: REST API等)ほど、説明が簡易的になる場合が多くなりがち
  • Power BIをサポートできるパートナーを更に増やしていく
    • これはMicrosoftとパートナーの努力になりますが、よりPower BIをサポートできるパートナーを増やしていくことが重要な課題の1つであると考えている
  • その他
    • セルフ学習のMicrosoft Learnだけに頼っていては顧客にとってまだ不十分であり、ハンズオンを増やす必要がある
    • 実装よりもデータコンサルティング(可視化、スキーマ開発など)に重点が置かれることがあるため、それらもカバーできるようなサービス提供が必要
    • 顧客のニーズがデジタルトランスフォーメーション(DX)の問い合わせにシフトしているため、それへの対応も難しくなっている

このように、多くの部分で日本特有(恐らく英語圏以外に共通)の事情がありますが、受動的な学習環境というのも原因の1つかもしれません。

今週の日経ビジネスの特集に「残念なリスキリング」が出ていますが、この中で5つの勘違いを上げており、リスキリングは

  1. 中高年がするものだ
  2. DXについて学ぶものだ
  3. 人事部に任せればよい
  4. 就業時間外にするものだ
  5. 優秀な社員がいなくなる

と非常に良くまとめられています。BIを学ぶという意味ではリスキリングに入りますが、スキルベースでポストを用意する等の戦略を企業内部で持っておかないと、上記5のようなことが起こったり、投資するだけ無駄という考えが社内で生まれてしまうかもしれません。

リスキリングの障害は

  • 報酬
    学んでも対価がない、面白くないので続かない
  • 動機
    「暇な人がやる」というネガティブなイメージ
  • スキル把握
    自分の現在地や理想とのギャップが不明瞭

ですが、これを以下のように仕組み化することで自社の競争優位を更に高めていくことができるでしょう。

  • 報酬
    スキルも人事評価の対象に入れる
  • 動機
    メンターとのマッチングを充実させ、経営層も積極的に奨励
  • スキル把握
    スキルをグラフで見える化し、学ぶ内容を明確に

9. 大学からデータアナリティクスに関する教育をもっと積極的に行っていき、データ人材をもっと育てるべきだと考えています。BIを大学に普及させていくためのボトルネックは何でしょうか?

BIを大学に普及させるためのボトルネックには、以下のようなものが挙げられます。

  1. 教員のスキル不足:データアナリティクスの分野は急速に進歩しており、教員のスキルが追いついていない場合があります。教員が最新のトレンドや技術について学び、それを学生に伝えるためには、教員自身が十分な教育やトレーニングを受ける必要があります。
  2. 教育プログラムの欠如:データアナリティクスに関する教育プログラムがまだ整備されていない場合があります。データアナリティクスの基礎から応用までを包括的にカバーする教育プログラムを設計し、提供する必要があります。
  3. ツールや設備の不足:データアナリティクスの学習には、適切なツールや設備が必要です。大学には、高性能なコンピューターやデータベース、ビジュアライゼーションツールなどが必要になります。これらの資源を整備するには、大学に投資が必要になります。
  4. 学生の意識の低さ:データアナリティクスの分野が急速に成長しているにもかかわらず、学生たちの中には、データアナリティクスの重要性について理解していない人もいます。学生たちにデータアナリティクスの重要性を理解してもらい、関心を持ってもらうためには、教育プログラムやイベントなどを通じて、データアナリティクスについての情報を広める必要があります。

これらの課題を克服するためには、教育機関、政府、産業界などが協力して、データアナリティクスに関する教育の充実を図っていく必要があります。

コメント

アメリカの多くの大学では、データアナリティクスやビジュアライゼーションに関するコースが提供されており、その一方で日本ではデータよりも統計学などの学問が主に教えられている傾向があるようです。

自身の大学時代を振り返ると、統計学は確かに面白いものでしたが、それが実社会でどのように活用されるか、より実践的なアプローチに興味が向かいました。そのため、経済学部出身ですが、コーポレートファイナンスを学び始め、財務分析やExcelを用いた株式の最適ポートフォリオ理論を使った投資シミュレーションを行うなど、実際の適用に焦点を当てた学問に魅了されました(実際にシミュレーションしたポートフォリオの株を購入する経験もしました)。

BI(ビジネスインテリジェンス)が大学でどのように役立つかを考えた場合、数値やシミュレーションを取り扱う授業で重要な役割を果たすと考えられます。以下の領域でのBIの活用が有益であると思います。

私が大学の時はWindows Meの時代であり、今のPCと比べるとスペックは劣っていたため、16GBのメモリ搭載が当たり前の今の時代とは大きな違いがありました。それでも、PCのスキルを磨く機会と共に、ツールの使い方やBIの活用によって培われる論理的な考え方が、社会人になっても確実に役立つと信じています。

しかしながら、コンテンツ作成や教師の確保、PCおよびツールの環境構築など、多くのハードルが存在します。それにもかかわらず、今後の大学がこのような授業を提供できれば、学生にとっても高いメリットがあり、授業のクオリティが向上し、優秀な学生が集まるインセンティブともなるでしょう。さらに、企業側にとっても、こうした優秀な学生を初めから確保できる利点があり、企業からのサポートも期待されるかもしれません。学生、大学、企業という3つの関係者が相互に恩恵を得ることになるため、大学でデータアナリティクスのカリキュラムを整備することの価値は高いと考えています。

最後に

今回は「ツール選択」、「マーケットポジション」、「ツールの浸透率」、「教育」などについて見てきましたが、個人的に感じるのは、やはり認識不足が大きな問題である可能性があると思います。テクノロジーの業界に携わる方々であれば、同じような考えを持つ方も多いかもしれませんが、

優れたツールが存在するのに、なぜそれを使わないのだろう?使い慣れてくれば、これ以上に頼りになる相棒はいないのに

という言葉が、理解している人たちからよく聞かれるセリフになるかと思います。このブログのタイトルも実はBIテクノロジーを啓蒙する意味で作ったものであり、「テクテク」(テクノロジーをStep by Step)という表現は今でもその名の通りとなっています。